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2017年5月18日 (木)

CFRPの考え方

皆さん勘違いしてません?

これまた新興ホイールメーカーさん(元シマノ技術者だとか)のコラムにデカデカと書いてあったわけですが、カーボンスポークの比剛性がアルミやステンに比べ400%アップ!だという事です。(130÷25=5倍)

これ、私も似たような事を考えていました。違います。
例えば23tカーボンなどと言われるCFは、その糸単体の弾性率として230GPaなわけで、コンポジットになればそれは体積含有率(Vfと言ったりします)に依存しますよ・・・という事です。

従い、230GPaのCFを使った一般的なEPマトリクスのCFRPは、6:4の体積割合で成形されたとして、そのコンポジット弾性率は繊維方向の引っ張り弾性として130GPa程度を発揮します。EPの比重を考えるとコンポジット比重は1.6程度でしょうか。
ま、だいたい比剛性は80程度でしょうか。アルミやステンの3倍くらいです。

もちろんここには落とし穴があって、この数字はあくまで引っ張り弾性です。圧縮側はもちろん違うし、引っ張りと圧縮が混在する曲げも無論違うし、そもそも繊維方向に限っての話だから90度方向に引っ張るとただのEPに毛が生えたくらいな雑魚になります。

ま、それでもスポーク単体で考えるならその効果は引っ張りが主応力のスポークでは比剛性3倍がそのまま発現するんでしょうが。

で、剛性は良しとして強度的にスポークの系として最弱部位はどこになるのかというと、CFスポークとリム/ハブとの接着部位が弱そうですが、実はそうでも無いようです。
ここでいう接着とは2種類あるわけで。単純にCFRP同士がオーバーレイしている状態の場合、これは同時成形で・・という意味です。それから双方が成形済みの状態でいわゆる接着剤を使って接着する場合です。
(じゃあ成形済みのCFの上に更にオーバーレイして再度成形する場合は?というと・・これはいわゆるCF補修に当たるんですが、実はこれが一番弱かったりします。なので考えません)

まず同時成形でオーバーレイする場合。これはLightWeightのリムとスポークがそれに当たります。お手持ちのLightWeightを切断すればわかる事です。
この場合、接着エリアでVfが変わらないようであれば、試験設備のクランプ部か、接着積層の関係で切り欠き形状になってしまう部分が最弱になります。つまりCFRPは成型時にごちゃごちゃぺたぺたしたところで、そこが弱点にはならんのです。これ、大事なところなので後述しますね。

次にいわゆる接着剤を利用する場合。これはLightWeightのハブとスポークに当たりますが、これは成形後のCFRPに接着剤塗布するわけですからVfは下がり、そこが破壊起点になる事はあると思いますし、剪断に対しCFRPのEP-CFの接着関係(正確にはここにサイジング剤も入る)と同等となる接着剤は、そんなに数が多いわけではないと思います。だからLightWeightは構造を工夫してますよね。

そして、件のコラムにも書いてる短形状のレイアップを連続的に行った場合の強度剛性はどう発現するのか?についても、結局はVfで説明が付きます。これは流石に詳しいことは言えませんが、ある条件を満たした場合、繊維が切れていようがどうだろうがVfだけで説明できるようになります。ここは私もずっと勘違いしてましたが、この通りでなければ飛行機は飛びません。皆さんも乗った事あるでしょう、787とかそれ系の飛行機、飛びません。正確には「飛ばす認可が降りない」です。

本来、飛行機が飛ぶ理由はこれともう一つあって、むしろそっちの方がインパクトは大きいんですけど、なぜこんなにもCFRPが飛行機に使われるのか、理由は短レイアップでも剛性を発揮するからではないんです。本当の理由は多くの書籍に書いてありますので探してみてください。

とにかくCFRP初心者が勘違いしがちな短レイアップについての誤解は今後一切解いてもらって結構だと思います。もちろん条件がありますので一概には言えません。射出成型品を見ればその条件についてもちょっと想像が付くかもしれませんね。ヒントですよこれ。


ちなみに、引っ張りだけではないフレームでは諸々の話が違います。繊維方向が主応力に対し45度くらい傾いてたりするわけです。これは外乱対策だったり、その他入力(例えば曲げ応力場でのパイプの潰れとかも含みます)への対処でもあるわけですが、仮に全て±45度くらい傾いた状態で成形すると、引っ張り方向ですらアルミ同等程度の弾性率になります。もちろんそれでも比重が2以下と、アルミの2.7より軽いので、引っ張りだけで考えると結果的に高性能にはなるんですが。と、まぁ実際は引っ張り以外のハンデを背負うわけで、トータルで見た時にまぁCFRPの方が比剛性ちょい上かな~ぐらいになるわけです。

それが証拠に、形状自由度が違うとは言え、アルミのレーシングフレーム重量は1000~1400g程度、カーボンで700~1100g程度、なもんでしょうか?だ~~~いたい1.4倍くらいの乖離です。これ、2.7÷1.6=1.7倍と近しい結果ですよね?本当はもっと軽量化できそうですが、上記の通り引っ張り以外の話も考慮して落ち着いた感じでしょうか。衝撃なんかにもめっぽう弱いですし。とにかく、決して3倍とか、ましてや5倍にはならんのです。

もっと軽量化できそうというところは、実は製造プロセスにも問題があったりします。理想条件で成形できた時に先ほどの1.7倍になるわけです。CFRPではこの製造時の性能低下も設計に考慮することがあります。多くはシミュレーションと実機の乖離をそのまま割合にしてしまう・・・らしいですが。ものの本によると、これが10%にもなる事があるとか・・。なぜそんなに離れるのか。離れる物性値の多くは強度です。剛性は上述の通りVfで考えて良いのであまり気にしません。ではなぜ強度に影響があるのか。これも本をたくさん読んでみてください。たぶん10冊以上読まないと出会えないと思います。ボイドがあるからだろー?なんてところで止まってはダメですよ!

この記事の内容は大体がアマゾンで買える本に書いてありますので、興味ある方は1万円くらい握りしめて勉強してみると良いのかなぁと思います。サイスポの解説も非常に良かったのでバックナンバーから購入しても良いかもですよ。

そんなこんなでまぁつらつらと。
ではまた。

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